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March 10, 2008

シニア社会の色合い

 団塊世代が60歳を超えはじめ、次々とシニア層入りしている。老いとは何か、改めて問う動きも活発だ。
 10年前の『老人力』(赤瀬川原平著)は、衰えゆく高齢者への見方を一変させた。物忘れしやすくなった自分を「老人力」がついたと笑い飛ばす同書がきっかけとなり、老いの前向きな評価が広がった。これに対して昨年出版された『暴走老人!』(藤原智美著)はサービス産業化や携帯文化の全盛の中で、戸惑う老人にスポットを当てた。店での注文の仕方など社会の「新常識」に順応できない順応できない高齢者が情動を爆発させる。そうした現象を生む社会システムのあり方に警鐘を鳴らした。
 しかし、日本のシニア層が一般に静かで紳士的なことに、違和感を抱く専門家もいる。『なにぶん老人は初めてなもので』などの著書がある精神科医の中沢正夫氏。「日本の老人はどうしてこんなにキレないのか」という。医療・介護で様々な壁に直面しているにもかかわらず「怒って立ち上がることがない」と欧米との違いを指摘する。 
 役所の窓口で怒鳴る「暴走老人」はいても、社会的な運動にまでいたる例はあまり見かけない。
 シニア向けウエブサイトを運営するE-OJISAN の国安理事長も、シニア層当事者として「腰を上げない人々」にやや徒労感を覚えることがあるとこぼす。「催しをしても、呼びかけた人の約二分の一は全く動かない。残りの半数は参加するが、主体となって運営に係ることはない」と。
 シニアの社会活動を考える場合、この「腰を上げない人々」の存在は大きな考察のテーマになりそうだ。

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Comments

西明石原人様
ご訪問、ありがとうございます。
やっとブログ再開しました。末永くよろしくお願いいたします。
面白そうな書籍情報など、楽しみにしています。

Posted by: 魔女っ葉 | March 11, 2008 at 09:59 AM

はじめまして!!!
貴ブログ楽しく拝見させていただいております。唐突で誠に申し訳ないのですが、
私が最近読んだ本をここで2冊紹介させてくださいませ。

結党!老人党 三枝玄樹 毎日新聞社

いろどり おばあちゃんたちの葉っぱビジネス  立木写真館

大変失礼致しました。

Posted by: 西明石原人 | March 11, 2008 at 01:15 AM

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