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September 28, 2006

環境に優しい花はいかが

 環境に配慮して生産された花にお墨付きを与える環境認証制度が今月スタートし、“花のエコラベル”として広がりが期待されている。こだわりの花という付加価値が消費者に満足感をもたらし、環境問題に関心を持つきっかけにもなりそうだ。
これには売れ筋の切り花であるバラ、カーネーション、キクが、中国や韓国などから安く大量に輸入され、国内産にとって「脅威」になっている背景もあり、消費者にとっては、「安全・安心」を買うとともに環境保全に参加できる仕組みだ。
 この花の環境認証制度は、花の生産が盛んなオランダで1994年に始まり、財団法人「花卉(かき)園芸農業環境プログラム協会」が翌年設立された。現在、24か国で導入され、オランダでは約7割の生産者が認証を取得しているという。日本では先月、生産者や流通業者で作る「日本フローラルマーケティング協会」(東京、会長・小川孔輔法政大学教授)が、この認証運営のための会社「MPSフローラルマーケティング」(東京)を設立。今月1日から、認証を希望する生産者の申請を受け付けている。
 農薬や化学肥料、燃料の使用量のほか、排水の処理、ゴミの再資源化や分別などについて審査する。基準値は、花の種類や季節、地域などによって異なる。生産者が3~12か月にわたって取ったデータをもとに審査される。
 認証を受けた花は、日本独自のラベル=写真=を包装や鉢などに付けて出荷できる。早ければ来年2月にも、生花店やスーパーなどの店頭に、ラベル付きの花が並ぶという。

YOMIURI ONLINE

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September 20, 2006

強い体に宿る健全な精神

 NHKサービスセンター発行の「NHK大相撲中継」名古屋場所展望号に興味あるアンケートがあった。
横綱を含めた幕内力士42人を対象にした、「腹立たしいことは?」という、ものである。「負けた自分に」「自分の成績に」という勝負に関することが多いのは当然であろう。
その中で印象的なのが、外国人力士のコメントである。
「子どもを傷つける犯罪が多いことです。弱い子どもに、そんなひどいことがどうして出来るのか、信じられません。自分の国グルジアでは、そんなニュースは聞いたことがありません」(黒海関)
「子どもを巻き込んだ事件に心が痛みます。モンゴルでは、子どもを虐待するニュースはないです」(旭鷲山関)
「何の罪もない女性、子どもをなぜ傷つけるのか。その人たちが何をしたというのでしょうか。ブルガリアでは幸い、そんな事件はありません」(琴欧州関)
 日本の社会のゆがみを心配してくれる、強い若者たち。
“心・技・体”ってこのこと?

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September 13, 2006

日韓共通の課題

 ソウルから来日の、韓国最大手建設会社の技術者(45)と会った。
2007年問題という、団塊世代の大量退職が今の最大関心事という私に、彼は自分もベビーブーマーだけどと笑った。
韓国でも少子高齢化がものすごい勢いで進んでいるという。
2005年の出生率1.08、これは日本の1.25よりもさらに低く、2050年頃の高齢人口比率は日本を凌ぐ可能性さえある。
しかし、現時点では65歳以上の高齢人口比率が10%以下と、韓国の人口構造はまだ若い。とくにこの技術者のように、1955年から63年あたりに生まれたベビーブーマーは、40歳代半ばから50歳代初めろ言った段階だ。長期的には日本と同じように60歳代以降への雇用延長が重要テーマになるとしても、当面はまずこの中年ベビーブ
ーマーの雇用確保が先決だという意見も強いらしい。
高齢人口比率21%で団塊世代も60歳目前と、高齢者社会への対応待った無しのわが国と比べ、準備期間はまだかなりあるとも言える。
 慶応大学教授清家篤さんは、韓国では「研究者の層も厚く、高齢化と雇用化に関する調査・分析が着実に蓄積されている」という(9/11,日経「あすへの話題」)。しかもベビーブーマーが高齢化する前に、団塊世代の高齢化を経験する日本の実態を参考に出来るのも彼らの強みだ。
清家さんは「日本はそのときに、成功の先例として参照されるよう、団塊世代の能力をしっかり活用できるような雇用制度の変革を急がなければならない」と語る。
 高齢者の高い意欲を活かした「生涯現役社会を作る」ということは、長期的には日韓共通の課題である。

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September 08, 2006

いま、私にできること

   ハチドリのひとしずく  (光文社、監修・辻信一)

  森が燃えていました
  森の生きものたちは
  われ先にと
  逃げて
  いきました

  でもクリキンディという名の
  ハチドリだけは
  いったりきたり
  くちばしで水のしずくを一滴ずつ運んでは
  火の上に落としていきます

  動物たちがそれを見て
  「そんなことをして
   いったい何になるんだ」
  といって笑います

  クリキンディは
  こう答えました
  
  「私は、私にできることをしているだけ」

 南米アンデス地方に住む先住民族キチュアに伝わる話です。         
この本の絵を書いたのは、辻信一さんの長年の友人であるカナダの先住民族ハイダのマイケル。
彼は、辻さんに言ったそうです。
「怒りや憎しみに身を任せたり、他人を批判している暇があったら、自分のできることを淡々とやっていこうよ。クリキンディはそう言っているような気がするんだ」。
ハチドリ計画(クリキンディの話をひとりでも多くの人に伝えたいという個人や団体のネットワーク)

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September 07, 2006

この世を去るとき、微笑むことが出来るように生きる

 2001年9月11日、午前8時42分、ニュージャージー州ニューアークからサンフランシスコに向けてユナイテッド93便が飛び発った。
その直後、ワールド・トレード・センターに2機の旅客機が激突。93便の乗客乗員は何も知らず穏やかなフライトを続けていたが、その時機内にいたテロリスト達が一斉に動き出し、機内はパニックと化す。やがてもう1機の旅客機が国防総省に激突。3機の情報を聞いた乗客たちは自分たちもどこかのターゲットに向かっていることを確信し絶望する。しかし何もしなければまた多くの犠牲を出してしまう。愛する者に最後のメッセージを残し、乗客たちは勇気と団結力を胸に行動を開始した・・
 あれから5年、このたび上映されたアメリカ映画『United 93』は、このUnited 93の40人の乗客乗組員の死を目前としての勇気ある感動的な素手の戦いを(いわゆる格好よさのひとかけらも無い)見事なリアリズムとして描いている。

 この映画の原作『9/11ユナイテッド93(原題AMONG THE HEROES)』(光文社文庫)によると、ハイジャックにあった機内の乗客は結構携帯電話や機内電話で家族や恋人たちと修羅場での会話をしていたのである。この著書は克明に遺族などとインタビューをした結果から亡くなった40人のそれぞれのおかれた立場と行動を推定しているもので、原作者であり監督のポール・グリーングラスの事件を記憶に残すべきとの使命からくる執念が、悲嘆にくれインタビューなど嫌がる遺族への敢えての詳細な取材を可能にしたのであろう。ジャーナリズムの役割とはこういうものだと思う。

 ブッシュ大統領は彼らを称えてワシントンポストのインタビューで『わずかな数の人々が、飛行機を地面に激突させてまで私を、あるいはホワイトハウスや議会を救ってくれるのであれば、この先、この国のほかの人たちも同胞を救うために犠牲を厭うはずはありません』と語り、さらに2002年の一般教書演説で『アメリカが攻を受けたあと、いつのまにか国民全体が向上したように見えるのです。われわれはお互いに対し、どれだけ財貨を蓄積できるかということより、どれほど人のために役にたつことができるかを考えるようになったのです。
昔からわが国には「いいと思ったら実行せよ」という文化がありましたが、今アリカが歓迎するのは「さあ、かかれ Let‘s roll」という新しい倫理と信条です』と言った。

 映画の最後のシーンも泣かせる。
ある乗客のハワイのダイヤモンドヘッドでの船上追悼式で、93便の犠牲者と同じ数の40羽の鳩が空に放たれ、友人の一人がインドの諺を読み上げた。
「お前が生まれたとき、お前は泣き、周囲の人は喜んだ。お前がこの世を去るとき、みんなが泣いても、お前は微笑むことができるように生きるがいい」

   「蘇れ美しい日本」082号 奥山篤信(平河総合戦略研究所代表理事)より

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September 06, 2006

真の子育て支援は?

秋篠宮妃ご出産で、世の中は慶賀ムードに沸き立っている。
新宮のお健やかなご成長を心から祈るものである。
昨今、余りにも子どもの受難が続いて、心を痛める日々であった。
その原因は、いろいろあろう。しかし、大きな問題は、子育てに関する現状にあり、中でも母親の育児における困難な実情には心が痛む。
女性の就労は、社会にとっても本人にとっても、重要なことである。そして、乳幼児を抱えた母親も、男性と同じく外へ労働にいくことが、「女性の自立」と称されて、国も行政も母親の労働し易い環境作りに奔走している。
 しかし乳幼児を抱える母親が労働者になることは、「仕事と家事と育児の三本立て」の苦労を母親に課し、子どもへの少なからぬ心理的負担も強いている実情がある。
であることは、火を見るより明らかである。
そこへ、「病児保育園」なるものの増設に自治体が力を入れ出したというニュース(青葉ひかる 「子供が病気の時も育児外注化」の愚:蘇れ美しい日本082号)を耳にした。
乳幼児が病気の時には、母親やそれに代わる祖母など身内の者が優しくしっかりと抱きしめてあげるべきであるのに、働く母親の“仕事の支障になるから、赤ちゃんが病気の時も預ける施設を増やしてあげましょう”ということらしい。
乳幼児が病気の時も「他人任せにしてあげますから、乳幼児を抱える母親も労働に専念してください」という政策が、「子育て支援」の名のもとに行なわれていくわけである。
何かがおかしくないか。
本当の子育て支援政策の検討が、今一度真剣になされなければならない。

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September 04, 2006

加齢の余禄

年をとってよかったなぁと思うことのひとつに、あまり親しくない人にでも気軽に話せる、意見を述べることができるようになったことがある。以前は「人それぞれ事情があるのだから」と自分にいいわけして、他人と深入りするのをためらうようなところがあった。しかし、今は「お気に触ったらごめん遊ばせ。文字通りの“老婆心”と思って許してね」と居直れるようになったということである。
ただし「決して否定しない。少しでも感心するようなところを探してコメントする」という大原則は自分に課している。
連れ合いが「しゃあしゃあと褒めるね」と呆れることもあるが、自分の心に正直に、そしてたとえどんなに些細なことであっても、本当に大事なことだし、立派な行いだと思うから、“老婆心”の赴くままに自信を持って発言している。
 先日の日経新聞のアンケート『何でもランキング』の「子育てママが嬉しい気配り」で、“子どもや母親に話しかけてくれる”が、第6位にランキングされていた。昨今の不穏な事件を反映してか、突然声をかけると不審に思われかねないがそこは、老婆の笑顔と優しい声の出番である。一言二言、言葉を交わすだけでも親の不安や緊張をほぐすきっかけは作れるだろう。
 4月に内閣府が発表した国際意識調査によると、日本は子どもを生み育てにくい国だと考えられていることがわかった。行政などの対策はもちろんのこと、周囲のちょっとした思いやりで親の気持ちが和らぎ、親の負担感が軽くなることもある。
これは、子育てに関わる意識だけにとどまらない。若者に対しても、そして高齢者同士のつながりのなかでも、多くの示唆を含む。
「お節介かも」「面倒だ」と二の足を踏まず、話しかけたり、気にかけたりするだけでも、まちの雰囲気は変わることだろう。
 数少ない加齢の余禄である。

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