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August 21, 2006

「ほのお、兄をなかによりそうて火になる」 

 原爆の日、新聞紙上で、こんな悲しい句を知った。
誰かに話したくても、どうしても書き記すことができなかった。毎日思い出しては涙を止めることができない。我が家の4歳の男の子は、6歳の姉に「よりそうて」午睡中であるというのに。

 
 8月9日、長崎の原子爆弾の日。
 我家に帰り着きたるは深更なり。
  
 10日 路傍に妻とニ児を発見す。
 重傷の妻より子の最後をきく(4歳と1歳)。
 「わらうことをおぼえちぶさにいまわもほほえみ」
 「臨終木の枝を口にうまかとばいさとうきびばい」

 長男ついに壕中に死す(中学1年)。
 「炎天、子のいまわの水をさがしにゆく」
 「母のそばまではうでてわろうてこときれて」
 
 11日みずから木を組みて子を焼く。
 「とんぼうとまらせて三つのなきがらがきょうだい」
 「ほのお、兄をなかによりそうて火になる」
 
 12日 早暁骨を拾う。 
 「あさぎり、兄弟よりそうた形の骨で」
 「あわれ七ヶ月の命の花びらのような骨かな」
 
 13日 妻死す(36歳)。
 「ふところにしてトマト一つはヒロちゃんへこときれる」

       (松尾あつゆき「原爆句抄」より)


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August 19, 2006

あんにょん・サヨナラ

 異常気象と恐ろしい人心の荒廃を見せ付けられた事件の数々のなかで、今年も8月15日は過ぎていった。
日韓共同ドキュメンタリー「あんにょん・サヨナラ」を観た。
戦後60年、日本と韓国の辛い歴史に、真のサヨナラをするために“過去を探る”というもの。
言語、文化、制作方法、立場の違いなど難しい問題を多く抱えながらのドキュメンタリーに取り組んだのは、1963年生まれのキム・ティル監督。共同監督は日本側の責任者である加藤久美子さんは、何と1975年生まれの31歳。
父が靖国神社に合祀されている韓国人遺族イ・ヒジャンさん(63)の、“孫といると、嫌なことと忘れられる”というセリフから始まった。
13ヶ月の娘を置いて日本兵として出征した父は、二度と娘に会うこともなく戦死。“靖国の名簿からその名を削除されない。母国に墓を作って待っている今も、その墓石に名を刻むことができない”イ・ヒジャさん。
“まだ私には残された仕事がある”と、孫と遊ぶ幸せな日々を自ら諦めて、彼女が韓国側の主人公であるのに対し、日本側は最初、日本の遺族(アジア太平洋戦争で肉親をなくした人)を考えていたのに、韓国側は、ヒジャンさんの支援者古川さん(36)を強行に希望した。
市民活動家である古川さんに主人公になってもらうことの戸惑いは、肉親を亡くした人の悲しみは日本人も共感できる、しかし、まだまだ日本では市民活動家が特別な人と見られかねない。悩んだ挙句の決断を迫られた日本側加藤共同監督であったが、この作品が日本人だけに見られるものではないと自分に言い聞かせたという。
 しかし、これは正解だったのだ。
ドキュメンタリーは“私が日本に来てみて日本人を許そうと思う理由は、政府がきちんとするかどうかより、日本を本当に愛し守ろうとする人々がいるから。日本との持続的な明るい未来のために、二度とこういう若者に痛みを残さないために一生懸命やっている”という言葉で終わった。
有効的な未来にこんにちはするためのあんにょん・サヨナラである。

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August 02, 2006

近い友達、幸せの復興も

900日に及ぶ陸上自衛隊のイラク派遣、その貢献について述べた麻生外務大臣の談話の中に“サマーワの
1)母子病院で、分娩直後の新生児死亡率が、支援開始前に比べて約3分の1に改善したこと”が挙げられている。
また、「クライン孝子日記」には、“フランス軍の機関誌「今日の軍隊」に「どうして日本人は成功しているのか?」という一文がある”こと、さらに、イラク地元住民からのメッセージとして、以下のような紹介もある。
☆「派遣部隊が来てから、子供達の笑顔が多く見られるようになりました。我々は、このすばらしい友好関係を維持できるよう祈っています。」(地元住民)
☆「陸上自衛隊は、復興支援に来ただけの日本人ではなく、私たちにとても近い友達です。あなた方はわれわれに対し教育もしてくれました。あなた方は幸せを復興してくれました。
次の世代もあなた方の支援を忘れないでしょう。永遠にこの人道的な支援を忘れなでしょう。」(地元小学校校長)
☆「日本の陸上自衛隊は、多くの診療所を補修し、ムサンナー県の医療機関を支援してくれました。その一つがこのカラマ診療所です。
この事業は、治療・医療活動の発展に非常に重要であり、この診療所は1万人以上の人々に医療活動を行います。隊員の皆さんの協力に深く感謝しています。
私たちは新しいイラクを築くために手を取り合っていきます。」(地元医師)

 私たちの貴重な税金がどのようににイラクで使われ、イラク国民からどのように感謝されているかを、その一端なりとも知って嬉しい。


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August 01, 2006

八月の海

 いよいよ八月。
長年住み慣れた湘南の海から離れて、新しい夏が始まる。
サザンオールスターズの「八月の詩(セレナード)」の一節が浮かぶ。

 愛で向日葵が揺れている
 ・・・・・・
 八月の蒼さにキラめく海では
 潮風(かぜ)が歌う魔性のLove song
  この胸に響くは波音せつなく
 Oh,恋人達のセレナード

 ・・・・・・

 今夜茅ヶ崎に帰るなら
 君の幻影(まぼろし)に抱かれたい

 ・・・・・・

残念ながら、茅ヶ崎に帰ることもないし、まぼろしすらも期待できない!

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