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February 28, 2006

なぜピカチュウが世界を席巻したか

 歌手の美輪明宏さんによると、日本人は愛くるしいものを作るのが上手なのだという。
愛くるしいピカチュウも、日本人でなくては作れなかったと。
「可愛い」の本質は優しさで、今、現代人にとって一番欠けているものでもある。
美輪さんによると、日本はお化けにしてもろくろっ首だったり、妖怪も豆腐小僧だったり、みんなかわいらしい。鳥獣戯画なんて、兎と蛙が相撲をとっている。「そんなユーモア、諸外国にはありませんよ。これが日本の資質であり、美意識なんです」。
 今、アメリカのエンターテインメント界でも「かわいいブーム」が起きている。
最近リメイクされた映画『奥様は魔女』を、クールビューティでうっていたニコール・キッドマンがかわいく演じていた。
 ナルニア国の白い魔女は、春になるとどうなるのか。
 日本の魔女も負けてはいられない。
ユーモアもかわいらしさも、そしてちょっぴり凄みも兼ね備えた大人の女性。
あぁ、魔女道は険しい!
世界を席巻するどころか、先ずは飛び損ねないようにしなければ。

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February 27, 2006

春近し

一雨ごとに、温かくなる。
散歩の途中に、今にも咲き出そうとしているたんぽぽが目に止まった。

        くまさん

はるがきて めがさめて
くまさん ぼんやりかんがえた
さいているのはたんぽぽだが ええとぼくはだれだっけ だれだっけ
はるがきて めがさめて
くまさんは ぼんやりかわにきた
みずにうつったいいかおみて そうだぼくはくまだった よかったな
                          (まどみちお作)

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February 25, 2006

筆跡を残す

今、「無筆跡に時代」に向かっていると、天声人語子は言う。(朝日新聞、2/24)
文書はパソコンで、手紙の多くがメールという電子文字の通信に取って代わられて、身の回りの筆跡の減少が加速しているというのだ。
 筆跡は、筆記用具の種類や鉛筆の硬さによって、または書き手の状況によっても変化し、親しい間柄なら筆跡を見ただけで、相手の見当がつく。
 昨今、永田町を揺るがす「送金メール」なる1本のメールが注目されている。
筆跡が残らないばかりに、事の真相追求も困難なのだろうか。
 作家の故遠藤周作さんは、「純文学は固いHBで、読者を楽しませるような文章なら3Bを」と、作品によって鉛筆を変えたという。
ちなみに魔女は、4Bのシャープペンでアイデアを練り、論文はパソコン、恋文?はメールである。

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February 24, 2006

コンピューター教育の理想に向けて

 米マサチューセッツ工科大学(MIT)メディア研究所のニコラス・ネグロポンテさんらは、「貧しい国の学校に通う子どもたちに1人1台のパソコンを届けよう」と、「100ドルノートPC」の開発に取り組んできた。そして今、インターネット黎明期からコンピューター社会の未来を語り、中でもデジタル社会における教育について心を砕いてきたネグロポンテさんの長い年月をかけた夢が、ようやく実現に向けて加速し始めたという。
 PDAとしても利用できそうな高性能ノートPCがわずか1万円ちょっと。この「100ドルノートPC 」を配布するために非営利団体「One Laptop per Child」は、昨年12月、ノートPC の設計・製造メーカーに台湾のクワンタ社を選定。06年後半には、途上国の子どもたちの手に届くよう、ブラジル、中国を始め、数カ国と交渉を進めている。政府に1台100ドル分で買い取ってもらい、それを子どもたちに無償で配布しようというもの。
また、先進国でこのノートPCを1台200ドルで販売し、1台分を途上国の子どもrたちに無償配布したらというアイディアや、米グーグル社が「グーグルPC」として参入することも報道された。
 ネグロポンテさんの提唱するコンピューター教育の理想が大きく前進し始めることが期待される。
   (「YOMIURI PC 」2006-3 より)

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February 21, 2006

「戦後現代詩の長女」79歳で逝く

詩人の茨木のり子さんが亡くなった。 
便利なものはたいてい不快な副作用をともなうとうたう茨木さんの「時代おくれ」という詩。

    車がない
    ワープロがない
    ビデオデッキがない
    ファックスがない
    パソコン インターネット 見たこともない
    けれど格別支障もない

    そんなに情報集めてどうするの
    そんなに急いで何をするの
    頭はからっぽのまま

(筑摩書房 『よりかからず』より)

「ぴんと背筋の伸びた日本語の使い手」と読売新聞編集手帳子は言う。

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February 13, 2006

文化は女が伝えていくもの

茶の湯やいけばなは、世界に誇れる日本文化の一つであり、これらを通して日本の文化を伝える役目も担っている。
そして日本の文化は、形(型)にして伝えることで、ここまで伝わってきた。型をつくった人・茶人の千利休について、生花むらさき会家元楠目ちづさんは、「利休は持ち前の優れた感覚で、型を残すという大変な仕事を成したが、同時に型にはまらない芸術性をも高めて伝えた」と評し、いけばなについても「型の花、創作の花の両方の悟りをひらかなければ、ほんもののいけばな人にはなれない。教養としての型を知った上で、花を生かすことが出来る」と言う。そして、くらしやお茶を通して、両親から文化を継承した友人の「文化は女が伝えていくもの」という言葉を紹介し、自分の役目も、花を通して日本の文化を伝えていくことにあると語っている。(「いきいき」2月号、楠目ちづ『さりげなく、美しく、シンプルライフがはじまる』より)

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February 12, 2006

ワンダーガーデン~老犬と仔ウサギの物語~

 ダライ・ラマ法王と老犬、そして傷ついた仔フサギが織りなす美しく心温まるストーリーが、藤田理麻さんの独特の色彩と活力に満ちた筆遣いで1冊の絵本になった。
ストーリーには、チベット語に加えて、日本語と英語の翻訳が付いている。
これは、ブックスフォーチルドレンの活動の一環でもあって、その目的は、作者の藤田さんによると、「今、世界の貧しい国々には、多くの恵まれない子どもたちがいます。子どもたちは人格形成上重要な、幼児期の情操教育に不可欠とされる、色彩豊かに美しいストーリーを語る絵本すら手にすることが出来ない状況です。私たちはそうした子どもたちに、その国の伝統文化の維持と情操教育を支援することを目的として、時代を越えて伝えられてきた民話や心温まるお話を、その国の言語で語る絵本を制作して贈りたいと考えています」と。
 この『ワンダーガーデン』は、インド・ダラムサダを舞台に、主人公の夢の中で語られる物語である。
  「思いやりの心―。
   それには魔法のような力があって、
   誰かに優しくされると、
   心があたたかくなって、
   今度は自分が他の人に
   優しくしてあげたくなるのですね。」

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February 11, 2006

寒夜、なおひらくがいい

 2月11日、今日は建国記念日。その昔「梅花節」と言ったそうだ。
春は名のみの風のなか、梅の便りが待たれる今日この頃であるが、井上靖の詩「愛する人に」の梅の花を思い出すと、冷たい風もまたよきかなと思い直す。 
  ・・・・・・・・・・・・

 さくらの花のように、
   万朶(ばんだ)を飾らなくてもいい。
   梅のように、
   あの白い五枚の花弁のように、
   香ぐわしく、きびしく、
   まなこ見張り、
   寒夜、なおひらくがいい。

  ・・・・・・・・・・・・
   
   愛する人よ、
   夢みなくてもいい。
   去年のように、
   また来年そうであるように、
   この新しき春の陽の中に、
   醒(さ)めてあれ。
   白き石のおもてのように醒めてあれ。

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February 09, 2006

子どもの権利

 このところの子どもを取り巻く環境の悪化は目を覆うばかりである。
以下、1989年、国連の総会で採択された「子どもの権利条約」である。(日本は1994年4月に条約を批准)
1、生きる権利・・・・・・ 水や食事が十分与えられ、寝るところが確保される。病気の治療が受けられる。
2、育つ権利・・・・・・・学校教育が受けられる、遊びが満足にできる。
3、守られる権利・・・・・保育を放棄されることがない。虐待を受けない。
4、社会に参加する権利・・公共の場で発言でき、自分を表現できる。

 今やこれらは、大人が義務としてあらためて検証し、確認しなければならないのだろうか。
女優として活躍したのち、晩年をユニセフの活動にささげたオードリー・ヘップバーンは「子どもたちを守り、保護する方法はあります。(中略)
指導者、親たち、若者たちが手を差し伸べるだけです」と語っている。(ユニセフの画像「IN hER OWN WORDS」より)

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February 07, 2006

バレンタイン司祭も真っ青の刺客チョコ?

 2月14日バレンタイン、日本では女性が好きな男性にチョコレートを贈る日になっている。
その起源は、1700年以上も前のローマ帝国にさかのぼるという。
当時は戦争中、結婚が禁止。それをかわいそうに思ったキリスト教司祭バレンタインは、こっそりと結婚式を挙げさせてやった。これがばれて処刑されたのが2月14日、しばらくは、司祭を悼む日だったこの日が、14世紀ごろからは、主に男性が女性に愛を告白し、贈り物をする日になった。
 わが国では、1936年に神戸の洋菓子店オーナーが在日外国人男性向けに、英字新聞に「バレンタインデーにチョコレートを」と広告を出したのが最初といわれ、58年、チョコレートメーカーがデパートで「バレンタインデーフェア」を開催、全国に広まった。
男性から女性に告白するのが当たり前だった当時、「女性が男性に年に一度、愛を告白する日」とPRしたのが受け、女性誌がこぞって取り上げたことから、男女逆の構図がすっかり定着したようだ。
 今年こそ ハート射止める 刺客チョコ (第9回バレンタインどきどき、ワクワク川柳傑作選より)
バレンタイン司祭も天国できっと真っ青だろう。

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February 06, 2006

いろいろのチョコ

株式会社メリーチョコレートカムパニー(本社・東京都)が毎年募集している「バレンタインどきどき、ワクワク川柳募集」の入選作が決定した
バレンタインをテーマにした、明るく、楽しい、バレンタイン讃歌のような川柳をどうぞという呼びかけに、ハガキやメールで全国から3万通余の応募作が寄せられた。
いろいろのチョコがあるものだ。
先ずは「義理チョコ」

 義理以上 本命未満 キープチョコ 女性/47歳
 義理チョコは 恋の終わりか 始まりか  女性/76歳
 下心 見え隠れする チョコ届き 男性/77歳
 義理チョコも 絶えて男の 冬ごもり 男性/71歳
 妻からの チョコがいちばん 義理っぽい 男性/45歳

「振られチョコ「見栄チョコ」だって、母から貰えばさらに甘く。

 振られチョコ 脈ある男(やつ)に 再利用 女性/35歳

 見栄チョコは もてぬ我が家の DNA 男性/69歳
 元気かい 金はあるかい 母のチョコ 女性/56歳

「世相反映チョコ」も多い。

 今年こそ ハート射止める 刺客チョコ  男性/52歳
 手作りの チョコに偽造の 疑惑あり  男性/58歳
 チョコゼロも 想定内と カラ元気 女性/34歳/
 熟年の 離婚予告か チョコは無し 男性/70歳

もっとも「純粋にチョコ好き」の句もある。
 あげるより 食べたいチョコに 目移りし 女性/41歳

チョコに託す思いに年齢はかんけいありません。
 チョコ買って 老人ホームに 会いに行く 女性/66歳
 ほほそめて 仏壇にチョコ 喜寿の母 女性/53歳

そして、春近し。
 霜降る朝 渡したチョコが 春運ぶ 女性/28歳

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February 04, 2006

みんなのたんぼ いのちのたんぼ

 よあけのたんぼ
 かえるのたんぼ

 あさひのたんぼ
 めだかのたんぼ

 おひるのたんぼ
 いなごのたんぼ
 
 ゆうひのたんぼ
 とんぼのたんぼ
 
 つきよのたんぼ
 ほたるのたんぼ

 みんなのたんぼ
 いのちのたんぼ

 JR両毛線の車内広告(JA全農とちぎ)より

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February 02, 2006

編ものばあさん

 ある日 ちいさな町に
 おばあさんがやってきた
 編みぼうをいれた ちいさなかばん
 もっているのは それだけだった

おばあさんは、スリッパを編んで、ゆかを編んで、ベッドに マットに
まくらに毛布を編んでから、ついでにとってのついたすてきなおまるも編み上げた。

 編みぼうを かちかちならして
 おばあさん
 これからさきは だいじな仕事
 ゆっくりじっくり ていねいに
 ふたりの子どもを 編みだした

 かわいい かわいい 男の子
 かわいい かわいい 女の子

 編みぼうを かちかちならして
 おばあさん
 にこにこ心と めそめそ心
 いたずら心も どっさりと
 ふたりの子どもに 編みこんだ

でも、このふたりの子どもを学校の先生も役場のお役人も受け入れない。
「毛糸の子どもだ、たいへんだ! 編んだ子どもはお断り!」と。
しかし、みどりの毛糸の芝生に咲き乱れるコマ編みの花。ふわふわ毛糸と眠りの糸で優しい夢も編みこまれた子ども達のベッド。かわった家を一目見ようと見物人が押し寄せて、小さな町はすっかり有名に。
あわてた町長は、町のみんなに呼びかける。
「おばあさんの家を守りましょう」と。

 だけど どっこい むだだった
 すっかり おこった おばあさん
 しばふも 花も はしらも やねも
 糸いっぽんだって のこさずに
 あっという間に ほどいていった
 ・・・・・・
 そして どこかへいっちゃった

 だけど きっと どこかの国で
 おばあさんは 編んでいく
 もちろん さいしょに 編むものは
 わらって あそぶ かわいい子ども
 それから つぎつぎ 編んでいく
 ベッドやカーテン ポットにおまる

 編んだこどもを かわいがる
 やさしい人たちの 住む町で
 しんぱいしないで のんびりと
 おばあさんは 編んでいく
 編んで 編んで 編んで 編んで・・・・

   ウ−リー・オルレブ作「編ものばあさん」(径書房)より

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