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September 19, 2005

千里を隔てて明月を共にす

 昨夜は、第23回姫路城観月会を楽しんだ。
ライトアップされたお城と並ぶ月を見ていると、何か懐かしい思いに胸が締め付けられるようである。
 美人遭きて音塵闕け
 千里を隔てて明月を共にす
     (5世紀六朝の詩人謝荘「月の賦」より)
中秋の明月の夜生まれたLISAもイスタンブールで月を見ているだろうか。
 暗闇に浮かび上がるお城もまた、その歴史が哀しい。
敗戦の直前のある夏の夜、この街もB29編隊の爆撃を受けた。
城の南も東も西も北も、その足元まで火が注ぎ、街は大半が焼けてしまった。しかし、この城の一廓だけが少しも焼けずに残ったのだと言う。
 「空が一面に赤々と燃え上がっていたとき、疾風と轟音とがうずまく真中に、城はその白い甍と壁とを火の色に染めながら、昼間に見るよりもあざやかに、空にきらめきながら立っていたのだが、それは妖しい生命をもち、妖しい美を持つ一つの怪鳥、生霊ともいうべき姿だった。」(阿部知二著「城」より)

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